2000 2001 2002 2003 2004
2005 2006 2007 2008 2009
2010 2011 2012 2013


ローヌ河流域 (2010)

2010年のローヌ地方も明らかに2009年と同じレベルの快適な環境を記録しており、2010年のローヌ地方のワインは赤、白ともに偉大なローブをまとった素晴らしいものになりました。この恵まれた天候の中、生産者たちはより緻密な畑作業に取り組む事が出来ています。 2009年の秋は10月に最高平均気温19℃、11月に15℃、12月に9℃と昨年に比べて暖かい季節になりました。この季節の平均気温は15℃と穏やかで、冬の到来は緩やかになります。それに反して12月の気温はマイナス5℃を記録した日もあるなど冷え込み、例年よりも多い降水量に見舞われます。 これはローヌ地方のここ15年の記録の中で最も寒い年の1つに挙げられる程の寒さで、この極端な寒さは人が快適に暮らすには適していませんが、ブドウの病害を防ぐのに貢献してくれました。1月はもっと過酷な寒さに変わります。 実際、いくつかの場所ではマイナス11℃を記録した他、最低平均気温がマイナス1℃、最高平均気温が5℃とローヌ地方では稀な気候に。この冷涼な気候に加えて、南ローヌでは40cmもの積雪が観測される程の大雪が降ります。 2月に入ると少し暖かくなりましたが、それでも氷点下を下回ったままでした。この寒さはローヌ地方各地で見られましたが、降水量に関しては土壌の水分バランスを整えました。

冬のたまにしか現れない太陽ではブドウ畑の凍った雪を溶かすのに時間がかかったため、2010年のローヌ地方の春の始まりは遅くなります。4月に入っても涼しく雹を伴った嵐が起こりました。 5月に入っても涼しい上に湿度が高くそのため、ブドウの生育サイクルは遅れが生じます。いくつかの畑、とりわけグルナッシュは早くにヴェレゾンが始まりました。 5月は涼しい期間が長かったですが月の真ん中では29℃を記録した日もあり、暖かくなった5月末はブドウの成長が進みました。

夏は穏やかで適度な暑さからブドウの成熟に最適でしたが、湿度の高かった春に発生したベト病やウドンコ病等の病害はいまだにブドウ畑にダメージを与え、一部のグルナッシュを除いてヴェレゾンは全体的に遅れが生じました。 花震いや結実不良が確認されているためこの年の収量は昨年に比べて減少していますが、最初に記述した通り2009年と並んで素晴らしいワインが出来た年と言えます。

[参照元: www.vin-vigne.com]